薬師堂

所在地 龍ケ崎市半田町1085

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薬師如来を本尊とする天台宗満願寺の薬師堂です。

茅葺屋根は鉄板に葺き替えてありますが、状態は良くありません。棟札などの文献は見つかっていませんが、建築細部様式からの判断では、江戸時代初期の延宝年間(1673-81)建立と考えられ、市内の近世寺社建築の中では重要な建物と思われます。

『龍ケ崎市史 民俗編』には次の記載があります。

4月7日は稲穂薬師の縁日である。この日には坊さんが護摩を焚いてご供養をする。半田町の薬師堂は大きなお堂で、木造の稲穂薬師が祀られている。絵馬もたくさんあがっている。この薬師様はどんな眼病にも霊験あらたかであったので、近郊近在からたくさんの参詣人が訪れたという。翌8日の灌仏会(かんぶつえ=釈迦の誕生を祝う日)にも、誕生仏に甘茶をかけて、お参りする人で賑やかだったという。現在は、お堂の前はゲートボールの広場になっているが、いつの頃からか、稲の穂オカボ(陸稲)が自然に生えて、誰も植えないのに、毎年出てくるので、これは薬師様のお力であろうと、いつの間にかこの薬師様を稲穂薬師と呼ぶようになったという。また、夏の縁日は、昔は7月7日であったが、現在は8月7日である。この日は露店などが出て、夜はこの広場で盆踊りや麦つき歌の声比べなどで大変な賑わいであったという。伝説によると、昔、俵田という武士が死期の近いのを悟って、自分の守り本尊(純金の小僧像)を残そうとして、木像の薬師様と薬師様を守る十二神将の像を作らせ、薬師像の胎内にその守り本尊を納め胎内仏にしたという。のち、この薬師堂で盗難があって守り本尊はなくなったという。

以上の通りで、これにより往時の賑やかさが偲ばれます。 絵馬がたくさんあがっているとのことですが、現在も歌舞伎十八番の一つ『曽我物語』を題材にした「矢の根」五郎の絵馬があります。武将が射った矢が岩を砕き、横でキセルを待つ人が驚いている様子が描かれている力強い絵馬です。

境内の石塔

二十三夜塔